展示会の動画を外部に頼もうと見積もりを取ると、会社によって金額や含まれる内容が異なり、どれを選べばよいか迷うことがあります。
この記事は、展示会動画の制作を外注しようとしている製造業・BtoB企業の担当者の方に向けて、金額を比べる前に確認しておきたい7つの項目をまとめたものです。見積もりは、金額だけでなく「何が含まれているか」を確認することが大切です。できるだけ同じ条件にそろえてから比べると、違いを判断しやすくなります。
まず結論:金額より先に「範囲」をそろえる
私たちは、見積もりを比べるときに最初に見るべきなのは合計金額ではなく、その金額に何が含まれ、何が含まれていないかだと考えています。
動画制作は、企画・構成から撮影、編集、修正、納品まで工程が多く、どこまでを基本料金に含めるかは制作会社ごとに異なります。範囲がそろっていない見積もりを並べても、安いか高いかは判断できません。
なぜ展示会動画の見積もりは比べにくいのか
展示会動画では、見積もりの段階で特に確認しておきたい条件があります。
- ブースでループ再生する場合は、音がなくても内容が伝わる作りにしておく
- 会期という動かせない締切がある
- 会期後も営業メールやWebで使い続けたい
たとえば、加工機メーカーが新機種を出展する場合、実機の稼働映像を新たに撮影するのか、手元にある映像を使って編集するのかで、必要な工程は大きく変わります。こうした条件が見積もりの依頼時に伝わっていないと、各社が違う前提で金額を出すことになります。
見積もりで確認したい7つの項目
1. 動画の長さ
60秒の動画と3分の動画では、構成や編集の手間が変わります。展示会のブースで流すのか、商談で説明に使うのかで適した長さも違います。見積もりを依頼する際は、想定する長さを決めて伝えましょう。
2. 撮影の有無と、素材を誰が用意するか
新たに撮影をするのか、手元の写真・動画・資料を使うのかは、費用に大きく関わります。撮影をする場合は、撮影日数や場所(自社工場、客先など)、移動費の扱いも確認が必要です。手元の素材を使う場合は、どの素材を自社で用意するのかを確認します。
3. 企画・構成・台本が含まれるか
「何をどの順番で伝えるか」を一緒に考えてもらえるのか、それとも構成は自社で用意する前提なのか。ヒアリングの有無や時間も含めて確認します。展示会動画では構成も完成イメージに関わるため、ここまで含まれているかを確認しておきたいところです。
4. 修正の回数と範囲
修正が何回まで含まれるか、それを超えた場合の扱いを確認します。あわせて、構成が決まったあとに大きく内容を変える場合と、テロップの文言を直す程度の修正とで扱いが異なるかどうかも聞いておくと安心です。
5. テロップ・ナレーション・BGM
展示会で音を出さずに使う想定がある場合は、テロップをどこまで入れるかも確認しておきます。ナレーションを入れる場合は、プロのナレーターか、音声合成かなど、方法によって費用が変わります。BGMの有無と、その利用条件もあわせて確認します。
6. 納品形式と、使える範囲
納品されるファイルの形式(MP4など)と、完成した動画をどこで、いつまで使えるかを確認します。展示会のあとに自社サイト、SNS、営業メール、広告などで使いたい場合、追加の費用や条件が発生しないかは事前に聞いておきたいところです。BGMや写真素材には、それぞれの利用条件があることも覚えておきましょう。
7. 納期と、制作後にかかる費用
会期から逆算して、初稿がいつ届くか、修正を含めていつ完成するかを確認します。急ぎの場合に追加費用がかかるかどうかも聞いておきます。また、動画とあわせて紹介ページ(LP)を作る場合は、公開後のサーバーや保守の費用が別にかかることがあります。制作費だけでなく、2年目以降の費用まで確認しておくと、予算の見通しが立てやすくなります。
見積もりを比べるときの表
複数の見積もりを取る場合は、次のような表にして並べると比べやすくなります。
| 項目 | A社 | B社 | C社 |
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| 動画の長さ | | | |
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| 撮影(有無・日数) | | | |
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| 企画・構成・台本 | | | |
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| 修正回数 | | | |
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| テロップ・ナレーション・BGM | | | |
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| 納品形式・使える範囲 | | | |
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| 初稿・完成の日程、制作後の費用 | | | |
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空欄が多い見積もりは、問い合わせて埋めてから比べます。
よくある失敗
- 合計金額だけで決める:撮影や修正が別料金で、最終的に予定より高くなることがあります。
- 会期から逆算していない:修正の時間を見込まずに依頼すると、確認が間に合わなくなります。
- 展示会後の使い道を伝えていない:会期後に営業やWebで使えない条件だった、ということがあります。
展示会準備全体のスケジュールは、展示会の準備チェックリストで時期ごとに確認できます。
まとめ
展示会動画の見積もりは、次の7つをそろえてから比べると判断しやすくなります。
- 動画の長さ
- 撮影の有無と素材の用意
- 企画・構成・台本の範囲
- 修正の回数と範囲
- テロップ・ナレーション・BGM
- 納品形式と使える範囲
- 納期と制作後にかかる費用
金額の安さ・高さを見る前に、何が含まれているかをそろえる。そうすることで、条件の違いを見ながら比較しやすくなります。
この記事を書いた人
水元 和夫(合同会社AHA TOKYO 代表)
八王子を拠点に、多摩地域の中小企業のAI導入・展示会準備を支援しています。